top of page

 CD情報

古楽アンサンブルサリーガーデン CD情報

古楽アンサンブル・サリーガーデン 1st CD  発売中

 

「愛が私を支配した」amours ou trop tart me sui pris

 

中世トルヴェールの歌、サンタマリア頌歌、エスタンピー、ルネッサンス期のはやり歌、セファルディ伝承歌、古楽アンサンブル・サリーガーデンの手がけるジャンルから選んだイントロダクションCD。

 

 

編成:ボーカル、リコーダー、トロバドゥールハープ、打楽器、
演奏:近藤明子 (ボーカル、トロバドゥールハープ、打楽器、構成)
    山田夕子 (リコーダー、打楽器、編曲)
    加藤美和子(打楽器、リコーダー、)


  ゲストプレイヤー
    里中和子 (リコーダー、ボーカル)
    河原のり子(ボーカル)

 

 

あたたかい風が吹き、喜ばしい緑色の芽が萌えだし、光に誘われて花が咲くと、人々が野に集まり、ことばが交され、音楽が始まる。

歌い踊り、恋するものもいるだろう。 

ただそれだけことなのに、それをしようとするとなぜか「不自由さ」がつきまとう。

戦争、国家の強制、政治の圧力、社会の制約、宗教、身分、地位、性差、偏見、蔑視。

それでも、楽を奏で歌う。

「すき間にある自由」から、喜ばしく愉しげに、したたかに。

そういう人間の在りようを、私は中世の音の中に感じ、偉大な個人ではない人々の生への「愛おしさ」に捉えられ、「すき間」から薔薇の枝が突き出して、やがて阻害するものを花がおおい尽くすようなルネサンスの音に心慰められる。

これは過去の時代へのセンチメンタルだろうか。

「不自由さ」は解決されただろうか。

私たちも知らずにあるいは知りながら、世界の進みや人の考え方が方向づけられるような情報の中にいるのではないか。

中世・ルネサンスの音楽に身をおきながら、いつもそう考える。

そして解放を望む精神があることを確認する。

古楽は、今を映す音楽だと感じている。

bottom of page